副鼻腔炎 局所療法

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局所療法

 

副鼻腔炎における局所療法

ネブライザー療法

 

上顎洞穿刺洗浄

 

プレッツ置換法

 

ヤミック療法

 

鼻腔と副鼻腔は複雑な解剖学的形態をしており、なかでも上顎洞には鼻腔との交通路として、自然口に加え小径の副口が複雑な形状と機能を有する中鼻道粘膜の裂隙中に開存しており、日常的に洞の換気や分泌物の排泄がおこなわれています。

 

鼻腔・副鼻腔における急性感染炎症においては、防御機構が有効に働いて速やかに炎症が終息すれば問題はありません。

 

しかし、副鼻腔は自然口を介して鼻腔と交通しているものの、一度炎症が惹起されると自然口付近の炎症性変化により、自然口からの炎症産物の排泄や換気が不良になり、閉鎖腔になりやすいという特徴があります。

 

閉鎖腔は炎症の悪循環が容易に形成されやすく、発症因子としての細菌あるいはウイルスによる感染が終息しても、閉鎖腔での炎症の悪循環が継続し、炎症が慢性化し慢性副鼻腔炎(蓄膿症)への病態に変化していきます。

 

したがって副鼻腔内の炎症を消退させるためには、閉鎖腔での炎症の悪循環を遮断することが重要です。発症因子としての細菌やウイルスの排除においては、抗菌薬の全身的あるいは局所的投与が必須となります。

 

一方、鼻腔・副鼻腔に存在する粘膿性の鼻漏(微生物を含む)の吸引除去のための鼻処置や、副鼻腔からの炎症産物の排泄や換気の改善を目的とした自然口開大処置、さらには抗菌薬の副鼻腔への到達や綿毛運動輸送機能の改善を目的としたネブライザー療法は、副鼻腔炎の治療において、重要かつ有効な手段とされています。

 

 

副鼻腔炎 局所療法記事一覧

ヤミックカテーテルを使用し副鼻腔内に溜まった膿の吸引と薬液注入を行う療法です。ロシアで開発されて1998年に日本に医療器具として輸入が許可されました。2つのゴム風船で鼻腔の入り口とのどへ抜ける出口の2箇所を塞ぎ、副鼻腔に溜まった膿を押し出し、炎症のある部分に管から薬を流し治療します。コンピュータ断層撮影(CT)など十分な医療機器が揃っていなかったロシアの地方大学病院で、副鼻腔の大きさを調べるために...

副鼻腔内に薬液を送り、取れない膿を洗い流します吸引しても取れないような粘り気が強い膿が多く溜まっていたり、自然口がつまっている場合行われる局所療法です。篩骨洞の吸引に高い効果があります。薬液を鼻腔内に注入した後、吸引管やPolitzer(ポリッツェル)球と呼ばれる器具を使用して行います。

副鼻腔内の炎症部分に薬液を届ける治療薬液吸入にはネブライザーという機械を使用して行います。ネブライザーは薬液を霧状にして粒子を細かくすることによって、鼻呼吸した際に届きにくい副鼻腔内粘膜まで薬液を送り込みます。薬液吸入は事前に鼻腔洗浄を行い、副鼻腔内に薬液が届くように処置してから行われます。鼻処置鼻腔内粘膜に局所麻酔薬と血管収縮剤を撤布した後に、吸引管を使って鼻腔内に存在する粘膿性の鼻汁を吸引除去...

副鼻腔の一つ「上顎洞」に対して直接処置できる局所療法「急性鼻副鼻腔炎のガイドライン」では、小児の重症例と成人の中、重症例の場合に推奨される局所療法です。現在では急性副鼻腔炎に上顎洞穿刺をする機会は、成人・小児ともに従来より減少しましたが、現行の保存療法にて軽快しない場合に有効とされています。

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