副鼻腔炎の診断方法

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副鼻腔炎の診断方法

 
臨床症状

鼻閉、鼻漏、後鼻漏、頬部通、鼻出血、感冒症状などであるが、小児では湿性咳嗽も重要な症状となります。小児の場合は鼻閉や鼻汁などの症状の訴えが明確ではないため、発熱、機嫌がわるいなどの確認も重要となります。

 

特に10歳未満小児では成人のように嗅覚異常や顔面痛・頭重感は訴えることができないと考えたほうがいいでしょう。一方で、湿性咳嗽について保護者は100%把握できるので、副鼻腔炎の症状を把握する上で重要な情報となります。

局所所見

副鼻腔炎の場合、罹患洞に一致して鼻腔に鼻汁を認めるとされています。前篩骨洞、上顎洞、前頭洞の分泌物は中鼻道に。後篩骨洞、蝶形洞の場合は嗅裂、蝶篩凹に分泌物が観察される。

 

触診では前頭部、内眼角部、頬部、眼周囲を指で圧迫し、圧痛がないかどうか左右差に注意しておこないます。

 

小児は鼻腔が狭く、鼻鏡での観察が十分に実施できないことが多いことから、小児の場合は粘膿性、あるいは膿性鼻汁を確認、または後鼻漏を確認することが重要です。

 

画像診断

急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン2010年版では、「画像診断は鼻内所見の評価を優先した上で行なう事が望ましい」また「合併症が疑われる場合にはCT・MRIが推奨される」としています。

 

背景には日本の医療機関において、副鼻腔単純X線検査(Water法、Caldwell法)を行なう施設が多いことをあげる一方、骨に囲まれた副鼻腔病変の診断には限界があり、症状の強い例、保存的治療抵抗例、再発例や合併症を有する場合には、CTで多くの情報が得られるとしている。

 

超音波検査では、上顎洞病変に関して感度が比較的良好であるが、前頭洞、篩骨洞に関しては感度が低い。

 

被曝などの侵襲がないことなどから反復して実施できるため、小児や妊婦に対する応用もみられています。

 
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