急性鼻副鼻腔炎はどのように分類するのか

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急性鼻副鼻腔炎はどのように分類されるか

 

副鼻腔炎の分類として、感染部位の分類(急性鼻炎・急性副鼻腔炎)・原因による分類・起炎病原体の分類・年齢上の特徴による分類があります。

  • 洞別:上顎洞炎・篩骨洞炎・前頭洞炎・蝶形骨洞炎
  • 原因別:感染性・アレルギー性・歯性・航空性
  • 起炎病原体別:ウイルス性・細菌性・真菌性

 

感染洞別

急性鼻副鼻腔炎は4つの副鼻腔のうちの一つに単洞炎として生じた場合、上顎洞炎、前頭洞炎、篩骨洞炎、蝶形骨洞炎と分類されます。

 

単洞炎としての特徴
  • 上顎洞炎

    炎症を起こしている側の頬部痛。中鼻道に膿汁、粘膜浮腫、腫脹。鼻茸が場合も。

  • 前頭洞炎

    全頭部痛(おでこの痛み)、中鼻道前端部に膿汁。中甲介前端に浮腫状または腫脹。

  • 前篩骨洞炎

    頭痛。中鼻道に膿汁。中甲介、篩骨胞浮腫状または腫脹。中鼻道に膿汁。

  • 後篩骨洞炎

    頭痛。上鼻道に膿汁。中甲介浮腫状あるいは腫脹。

  • 蝶形骨洞炎

    頭痛。上鼻道に膿汁。中甲介後痰浮腫状または浮腫。

 

起炎病原体別

起炎病原体にはウイルス感染、細菌感染、真菌感染があります。

 

実際、インフルエンザウイルスやRSウイルスなどを除いて、日常臨床で実施可能な検査ではないことから、ウイルスを強調したウイルス性副鼻腔と診断されることは少ないそうです。

 

急性細菌性鼻副鼻腔炎は、細菌が原因で発症したことが明確である場合に呼ばれます。これは、治療において細菌性であると明確にする必要がある場合に用いられます。しかし、鼻腔から復数の細菌が検出されることから、起炎菌を判断するのは困難な場合もあります。

 

真菌性副鼻腔炎に関しては、急性症状を呈するよりは慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の起炎病原体である事が多いため、急性真菌性鼻副鼻腔炎と呼ばれる事はほとんどありません。

 

 

年齢別

特殊な急性鼻副鼻腔炎として、新生児上顎洞炎があります。

 

新生児の場合の上顎洞炎は上顎骨骨髄炎です。新生児期は上顎洞がほとんど発達しておらず、上顎の大部分は骨髄で占められています。

 

そのため、感染が生じると骨髄に炎症をきたし、上顎骨骨髄炎となります。

 
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