副鼻腔炎の定義

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副鼻腔炎とは?

 

副鼻腔内に炎症が生じる病気です

副鼻腔内に原因菌が波及し、炎症を起こす事で分泌物が多くなり、それに伴い膿も生じ続けます。黄色い鼻水が出続けるのはそのためです。

 

鼻本来の生体機能であれば、自然口と呼ばれる換気管を通し排膿されますが、炎症によって粘膜が腫れ、自然口を塞いでしまうと、換気や排膿が困難となり副鼻腔内の環境が悪化します。

 

排膿困難のまま副鼻腔内に膿が溜まると、内側を覆う粘膜組織まで炎症を起こし、さらに膿が溜まる悪循環となります。副鼻腔内に溜まった膿が頭痛や顔面痛といった症状をひき起こします。

 

蓄膿症と副鼻腔炎。どっちが正しい?

胸腔や子宮など、体の中には体腔と呼ばれる部位があり、そこに膿が溜まる症状を蓄膿症と呼びます。副鼻腔も体腔の一つなので、膿が溜まればやはり蓄膿症なのです。

 

副鼻腔炎は、顔の体腔である副鼻腔に炎症をきたし膿が溜まる状態を指します。よって正確な名称は副鼻腔炎ですが、慢性的な副鼻腔炎に対して蓄膿症と呼ぶことが一般的とされています。

 

副鼻腔炎の原因は?

 
鼻詰まりを伴う病気から

副鼻腔炎の原因

ウイルスによる感染症(風邪)や、花粉やハウスダストなどアレルゲンによるアレルギー性鼻炎の症状が長びくことにより発症するケースが多くを占めています。

 

これらの症状により、鼻の防御機能が低下することで原因菌が副鼻腔内に侵入し炎症を起こすからです。

 

 

副鼻腔炎に至る原因は、他の病気、体質、鼻の歪みなど様々です。また、一つだけでなく複数重なり合って生じる場合もあります。

 

副鼻腔炎に至る原因

風邪

風邪(感冒)の症状の一つ「急性鼻炎」から生じます。風邪をひいて一週間~10日程経過しても、黄色い鼻水や頭痛の症状がある場合は急性副鼻腔炎の疑いがあります。

 

アレルギー

ハウスダストや花粉などの「アレルギー性鼻炎」が原因のケースも近年多くなっています。アレルギー性副鼻腔炎とも呼ばれます。

 

頬部の内側に「上顎洞」と呼ばれる副鼻腔があり、この洞は上奥歯の根に隣接しています。そのため、上奥歯にむし歯や歯周病があると菌が隣接する上顎洞に波及して副鼻腔炎が生じます。歯性上顎洞炎と呼ばれます。

 

カビ

人の体には無数のカビが存在しています。通常は炎症を起こすことはありませんが、他の病気で抗菌薬や免疫抑制剤などを常用していると、カビが原因で副鼻腔炎が発症する場合があります。

 

気圧差

副鼻腔内と体外の気圧の差によって生じる副鼻腔炎があります。主に急激な気圧の変化によって生じるので、飛行機で発症する場合が多いです。航空性副鼻腔炎と呼ばれます。

 

鼻中隔(びちゅうかく)

鼻の中には左右に仕切る壁(軟骨)があります。この部分は体が成長する過程で多少なりとも曲がりますが、極端に曲がると鼻が詰まりやすくなります。副鼻腔炎を生じやすくさせ、治りづらくする原因の一つです。鼻中隔彎曲症と呼ばれます。

 

副鼻腔炎を起こしやすい副鼻腔

 

副鼻腔炎の多くは上顎洞

副鼻腔炎を最も発症しやすいのは「上顎洞」です。上顎洞は他の洞に比べ大きく、鼻腔からの距離も近いため副鼻腔炎が生じやすい部分です。「歯」が原因で生じる(歯性上顎洞炎)事もあることから、最もトラブルが多い副鼻腔です。

 

次いで多いのは「篩骨洞」ですが、上顎洞と篩骨洞は同時に副鼻腔炎が生じる場合もあります。

 

それらに比べ「前頭洞」や「蝶形骨洞」は症例が少なく、特に蝶形骨洞は自然孔が大きいため炎症が生じても分泌物が溜まりにくく、慢性化することがほとんどありません。

 

炎症を起こしやすい洞は上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞の順

症状を起こしている副鼻腔は、痛む部位であるていど判断できますが、レントゲンかCTを撮ればすぐに確認できます。

 

副鼻腔炎とは

  • 上顎洞:頬(ほほ)や上奥歯の痛み
  • 篩骨洞:目と目の間や鼻の根元の痛み
  • 前頭洞:おでこや目の上の痛み
  • 蝶形骨洞:頭痛や頭重感

 

 

蝶形骨洞が副鼻腔になったケース

 

 

 
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