副鼻腔炎 外科手術の種類

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副鼻腔炎の外科手術

 

副鼻腔炎 外科手術

上顎洞篩骨洞根本手術「CL」(Caldwell Luc)

この外科手術は、100年以上前から根本療法として行われていたもので、現在主流となっている内視鏡手術が登場するまでは副鼻腔手術の主流でした。

 

かつては上顎洞に化膿性病変を有する例が多く存在したため、病的粘膜を摘除していました。犬歯窩からアプローチし、裸眼による鼻内術式より視野の点で優れているため、慢性副鼻腔炎に対して盛んに行われていました。

 

この技法は歯肉部の切開し、上顎洞前壁(犬歯窩)の骨壁を除去して、上顎洞の病的粘膜をすべて除去します。

 

術後、のう胞形成を防ぐ意味で下鼻道側壁を除去し鼻腔に大きく交通をつける事を対孔形成と呼びます。対孔形成には、下鼻道側壁をに対孔を造設するCaldwell-Luc法と、梨状口縁をも削除して下鼻道側壁を大きく切除するDenker-和辻法があります。

 

上顎洞根本手術はこのように副鼻腔の病的粘膜を完全に摘出し、洞の充塞を図ることが目的です。

 

 

鼻外上顎洞手術

罹患部位で一番多い上顎洞の場合、歯肉にメスを入れて持ち上げ、上顎洞の前の骨を露出させます。金槌やのみといった道具で穴を開けて窓を作り、上顎洞内の溜まった膿や肥厚している炎症性粘膜を取り除きます。

 

 

鼻外前頭洞手術

前頭洞が病変している場合、おでこの部分を切開し、皮膚を広げて骨を出します。次に骨の一部を摘出し、前頭洞内の排膿と炎症を起こしている粘膜を剥離します。そのあと摘出した骨を元に戻します。

 

 

鼻外篩骨洞手術

鼻根部の外切開から上顎骨前頭突起を除去し、篩骨洞へアプローチする術式。

 

天蓋に沿って直視下に篩骨蜂巣を開放して、病的な粘膜を除去します。

 

 

外科手術後は後遺症が残る!?

これら外科手術の目的は、炎症を起こしている副鼻腔を外から開けて、直接副鼻腔内の病的粘膜と溜まっている膿を取り除くことです。

 

しかし、術後に熱を出すことが多く、上顎洞手術は上唇が感覚麻痺、前頭洞手術は顔面が腫れあがるなどの後遺症が残る可能性があります。

 

また、手術後しばらくしてから「術後性頬部嚢胞」が高い確率で発症する恐れがあり、再手術が必要になる場合もあります。

 

これだけ聞くと怖い手術ですね。管理人も昔から蓄膿症(副鼻腔炎)の手術は怖いと聞いていましたが納得できました。現在では内視鏡下鼻内副鼻腔手術(ESS)が主流であり、管理人も経験しましたが、まったく後遺症など残らずスッキリしました。医療の進歩に感謝です。

 

手術をしないで蓄膿症を改善するには?

 
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